排卵期なると、オリモノの状態がどろっとした卵白のような状態に変化することがあります。トイレに行った際など、あまりのオリモノの量にびっくりしてしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんなオリモノの変化に着目し、子宮口の変化と合わせて排卵日を特定し、妊娠に至ったという方法をネットに掲載していた方がいます。
その方法は、掲載された方の名前を取って「福さん式」と呼ばれ、口コミのような形でネット上に広まっていったのです。
妊娠を希望している女性であれば、インターネットをとおしてこの「福さん式」という方法を目にしたことがあるかもしれません。
しかし、福さん式に関する情報にはさまざまなものがあり、口コミのような形で広まっているだけあってまとまっていないものが多いのが現状です。
そのため、やり方がわかりにくく、名前だけ知っているけれど、実際に実践しようにもいまいちよくわからないという方も多いかもしれません。
そこで今回は福さん式について、今一度わかりやすくまとめていきたいと思います。
※記事自体はちょっと長いです。目次を活用しながら興味のあるところをご覧いただければと思います。
福さん式とは?

画像引用:福さんサイト「不妊と思っている人たちへ」より
「福さん式」とは、元助産師の「福さん」が自らのホームページでまとめた排卵日予測法や妊活術のことをいいます。
2002年にアップされたその妊活方法は、不妊に悩む多くの女性たちに排卵日予測のヒントを与え、多くの方を妊娠へと導いてきました。
福さんは元助産師という経験と知識を基に、排卵日の特定法以外にも、病院でも教えてくれないような数多くの妊活の裏技などをホームページや掲示板上で紹介しています。
現在は、ホームページの運営は停止状態にあるようですが、今でも排卵日予測のために多くの女性が福さん式を妊活に取り入れているのです。(2019年、無料ホームページサービスジオシティーズの終了に伴い、福さんのサイトも見れなくなってしまいました。)
福さん式では、排卵日前後の子宮口の変化やオリモノの状態をチェックするという方法で妊娠しやすい日を特定し、特定の期間中にタイミングを取ります。
福さん自身も福さん式を試して2度妊娠し、2度ともたった1回ずつのタイミングでお子さんを授かったという実績を持っているので、信ぴょう性はとっても高いと感じる人は多いのではないでしょうか。
福さん式では、排卵期の予測だけでなく、妊娠できたかどうかなども子宮口の状態や基礎体温の変化などから判断するといった方法も紹介しています。
今回は、福さん式の中でも「排卵期」「排卵日予測」に焦点を絞ってお話させていただくため、この妊娠判断については割愛させていただきます。
福さん式のやり方とは?
福さん式では、排卵期の子宮口の状態やオリモノの状態を自分で内診してみて、あとどのくらいで排卵するかなどを判断します。
子宮口やオリモノは、時期によって状態が変化しているため、その変化を自分の手で確かめるのです。
福さん式の具体的な手順
- 福さん式では直接膣の中に指を入れて自分で内診を行います。膣内を傷つけないように、爪をあらかじめ短くしておき、手を洗って清潔な徐歌にしておきましょう。
- ショーツを下げ、肩幅ぐらいに足を広げ、すこし膝を曲げた状態にすると、内診がしやすくなります。(膝を曲げる角度は、子宮口に指が届きやすいように加減すると良いです)
- 中指と人差し指の2本の指をゆっくりと膣の奥に入れて、子宮口を探します。
- 子宮口の固さや向きを確認します。
- 子宮口やその周辺からオリモノをすくい取ります。
- オリモノの色、量、伸び具合を確認します。
子宮口の探し方
膣壁に沿って奥へと進むと、子宮口のワキのくぼみに行き当たるはずです。周囲を指で探ってみると、突起物のようなものがあり、そこが【子宮頚管(子宮頚部)】という部位になります。
子宮口はその子宮頸管の頭頂部、真ん中あたりのくぼみがそれにあたります。子宮口はとても小さな穴なので、指などは絶対に入りません。指で触れると「ちょっとくぼんでるかな?」と感じる程度のものです。
内診の際は1本の指で行っても構いませんが、2本入れて人差し指で膣壁を押して中指で子宮口をチェックしたほうが内部が広がるので内診しやすくなります。
慣れるまで、子宮口の位置を把握するのに時間がかかるかもしれません。まずは感覚をつかめるまで、無理せずオリモノの状態だけをチェックするようにするのでも良いでしょう。
妊娠可能な期間かどうか?福さん式での確認ポイントは?
福さん式では、以下の3つのポイントを軸に「今が妊娠可能な排卵期かどうか」を探ります。
- おりものの状態が排卵期特有の状態になっているかどうか
- 子宮口が開いている状態かどうか
- 子宮口周りがふわふわと柔らかくなっているかどうか
これらの条件がそろうのが排卵日前日までの4日間であることが多く、福さんは「この間に関係を持って」とアドバイスしています。
こちらは、福さんがかかれた日記の一部を引用したものです。
福さん式のおりものの変化
福さん式では排卵期にみられる特徴のあるおりものを目安に、タイミングを取ることを推奨しています。この排卵期特有のおりものを見極めることが、大きなポイントとなってくるのです。
福さんは、自身のサイトで下記のように記しています。
卵の白身の様な、そこに、少し、ヨオグルトと牛乳を混ぜたような、糸を引くゼリーの様なのが出るのね。人によって、量はさまざま。少しの人もいれば、一杯出て、恥ずかしくなっちゃう人もいるぐらいよ。
引用:福さんのサイト「大切なおりものは」
http://www.geocities.co.jp/SweetHome-Green/7296/geodiary.html
排卵期のチェックポイントで一番わかりやすいのはオリモノの状態です。
この期間のオリモノは卵白にヨーグルトを混ぜたような、透明に近い白身のような状態か、完全に透明な状態です。
福さん式を実践している妊活女性の中では、このおりものを「ノビオリ」と読んでいる人が多いですね。
このオリモノは排卵日に近づくにつれて量が多くなります。形状はぶるんとしたスライムのような感じやとろーっとした伸びのある状態ですので、指にとって伸ばして観察してみてください。
このオリモノのもう一つの特徴に、水に溶けにくいといった点があります。ほかの時期のおりものは水に入れるとすぐになくなってしまいますが、この時期のおりものは水に浮きます。
ちなみに、排卵期を過ぎたころや、生理後から排卵期前のオリモノは、白くベタッとしており、糸をひかない状態になります。排卵期と比べると、その形状は明らかに違うので、よくわかると思います。
子宮口の状態のチェックについて
こちらは、福さんとサイト訪問者さんとの掲示板でのやり取りの一部です。
妊娠しやすい時は、子宮口の周りは、柔らかく少し開いている様に感じますよ。位置は少し上です。以外に排卵自覚の有った日は、位置は、少し下に感じて子宮口の周りは、少し硬くなり、子宮口も閉じたように感じます。粘液は、透き通り糸を引きますが、量はさほど多くはありません。
妊娠しやすい時とは、私の言う、排卵の2~3日前の事ですよ。おりものが多く、白身に少し牛乳を混ぜたような感じの時です。子宮の入り口や粘液硬さなどから、妊娠しやすい時期が直解かります。私が、排卵日では妊娠しないと言う日では、以外(意外)にも子宮口は、閉じて硬くなっている様に感じるのが多いです
引用:「ゲストブック2」http://www.geocities.co.jp/SweetHome-Green/7296/geobook11.html
妊娠しやすい排卵日前の4日間は、子宮口が下向きでゆるく開き、ふわふわと柔らかい状態です。唇のような柔らかさと例えられることも多いです。
まだ排卵まで時間がかかる場合や、排卵が終わってしまったという時期の子宮口は固く閉じた状態になっているとのことです。鼻の頭のような固さと例えられます。また、子宮頸部が長くお尻側に向いてしまうため、指が届きづらくなります。
タイミングはいつとるべき?
福さん式では、排卵期の糸をひくオリモノから、ベタッとしたオリモノに変わるその前日が排卵日だと予測します。
ただし、そうなってからタイミングを取ったのでは、遅いと福さんは言います。
もし午前中に排卵が済んでしまうと午後には子宮口は固く閉じてしまう可能性があり、子宮口から精子が入るのは困難になってくるからです。
また、排卵後に分泌されるおりものは、粘度が高く殺菌力の高い酸性のモノに変わるため、精子が生き延びるのが困難な膣内環境になるのです。
そのため、福さんは排卵日前の4日間にタイミングを取ることをすすめており、特に排卵日の2日、3日前のタイミングでは高確率で妊娠できるとしています。
受精可能時間も限られているので…
卵子自体受精可能な時間は排卵後から12時間以内とされており、排卵から6時間が経過すると老化が始まり受精率が下がりはじめます。
また、精子は射精後5~6時間以降からでなければ受精能力を発揮できないとしていますので、排卵後に関係を持ったのではタイミングが合わないと考えられているのです。
このような理由からも、福さんは排卵日当日よりも、のびるおりものが出ている間の排卵日の前日から4日前までにタイミングをとることをすすめているんです。
なぜ福さん式で排卵日の予測ができるのか?
子宮口もオリモノも、生理周期に合わせて状態が変化しています。福さん式では、自分自身で膣内を内診し、排卵期の子宮口やオリモノの特徴と照らし合わせて排卵日を予測します。
排卵期が近づくと卵白のような伸びのあるオリモノへと変化していき、子宮頚部は柔らかく子宮口が開いているのがその特徴です。
これらはすべて、精子が子宮内へとたどり着きやすいよう体が起こしている変化です。
このような特徴的な変化によって、排卵日が近いということが予測できるのです。
逆に、排卵期以外のオリモノは、ペタペタとして粘度が高く、精子が苦手な酸性に傾いています。また、子宮口はきゅっと閉じて固くなっています。要するに、精子が子宮内へ侵入しにくいようになっているのです。
こうした変化が起こるのはすべて、排卵期に分泌される卵胞ホルモンが関係しています。
排卵期には、卵胞ホルモンの分泌量がぐっと増えて体にこのような変化を起こします。卵胞ホルモンには、子宮頸管壁から粘液の分泌を促し、量を増やす働きがあります。そのため排卵期には卵白のように糸をひくおりものが大量に出るようになります。
卵胞ホルモンは、卵胞を育てて排卵を促すだけのものだと思っている方も多いかもしれませんが、こうした「妊娠しやすい状態に身体の準備を整える」働きもあるんですね。
自分の体の変化や排卵期の特徴を知ることが大切
福さん式は、オリモノや子宮口の状態の変化から排卵日を予測します。とは言え、排卵期の体質やオリモノの分泌・排卵のタイミングなどは個人差があります。また、体は周期に合わせてだんだんと変化していきます。
福さん式で大切なのは、自分自身の排卵期の傾向や特徴をつかみ、排卵日を予測出来るようにすることです。
オリモノの状態や量、子宮口のかたさなど習慣的に観察してみましょう。毎日メモで残しておくと、比較しやすいかもしれません。福さん式から、自分の排卵期の特徴をつかむことが出来れば、妊活にとても役立つはずですよ。
慣れていないと、自分で内診するのは少し怖いかもしれません。内診して子宮口とオリモノの状態をチェックするのが基本ですが、慣れていなくて難しいという場合には下着やティッシュについたものを観察する方法でも良いそうです。
ただし、おりものが外に出てくるまでにはある程度の時間がかかることも多く、状態がさらに変化している可能性があるため注意が必要だということを覚えておいてくださいね。
福さん式のまとめとおさらい
福さん式では、排卵期に入るとおりものや子宮口に変化がみられるので、それを見逃さずタイミングを取ることが大切です。
ポイントとしてはこれが大事。
- 子宮口がぽかんと開き始める
- 子宮口周りや頸管部が柔らかいと感じるようになる
- 白っぽかったおりものに透明なものが混じりはじめる
- おりものが糸を引くように伸びたり、スライムのような状態になる
「福さん式」とは、排卵日前後の子宮口の変化やオリモノの状態から排卵日を予測する方法です。
子宮口が開きふわふわに柔らかくなり、卵白のような糸をひくおりものが出はじめた時(排卵日前の4日間)にタイミングをとると、妊娠する確率がグンッと上がります。
特に排卵日前2日、3日前にタイミングを取れれば、他の日にタイミングをとる必要はないと福さんはしています。1周期のうちに何度もタイミングをとれない人には嬉しい方法ですよね。
まずは排卵期の自分の体の変化をよく観察してみてください。排卵日を予測できるようになれば、妊活にとても役立ちますよ。
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