葉酸とは?

葉酸の必要性はどこまで周知されているのか?海外ではどうなってるの?

妊娠中には、葉酸を多くとったほうが良いという情報を知り、積極的に食品やサプリメントなどから葉酸を摂取している人もいます。

しかし、妊婦さんや妊娠を希望している女性の中には

「葉酸が必要って知らなかった!」
「葉酸の摂取は妊娠してからでも間に合うのかな?」

という人がいるのも事実です。

 

実際、葉酸の必要性は、どこまで周知されているのでしょう?

また、海外ではどのように葉酸の必要性について周知されているのでしょうか?

今回は、日本における葉酸の必要性が、どのように伝えられているのかといった疑問や、日本と海外とでの、葉酸に対する意識や広め方の違いについてまとめてみました。

 

葉酸の必要性はあまり広く周知されていない

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厚生労働省としては、妊娠を予定している女性に対して葉酸の摂取を推奨しています。

今でこそ、葉酸は妊娠中に摂取したほうがよいという知識が広まりつつありますが、それでもまだまだ知らない人はたくさんいます。

雑誌やネットでは情報が伝えられてはいるものの、国や医療機関などの公的な場では妊活中の女性や妊娠中の女性に、葉酸の必要性があまり広く周知されていないのが現状です。

 

2000年、厚生労働省は、神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進についてと題した報道資料を発表しています。

この報道資料は、葉酸が神経管閉鎖障害の発症リスクを低くするということや、そのためには妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までの間、 医師の管理下での葉酸の摂取が必要だということがまとめられているものになります。

この情報は、各都道府県や政令市、特別区の他、日本医師会や日本産婦人科学会などの各医療関連機関などへと連絡がいっているのです。

 

この事実、ご存知でしたか?

しかしながら、こうした公的機関から私たちへと葉酸の必要性が訴えかけられる機会というのは、ほとんどありません。

厚生労働省では、妊娠する可能性のある女性に対して、葉酸の摂取が必要だと各機関に通達したものの、その通達があくまでも機関止まりとなっている状況です。そのため、妊活中の人や妊婦さんまで、確実に情報が届くよう徹底されていないのが現状なのです。

妊婦さんならまだしも、妊娠経験のない女性などの場合、こういった情報は知らないという方の方が、圧倒的に多いという結果になってしまっているのです。

 

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病院によっては、葉酸のパンフレットなどが置かれている場合もあるようですが、こうしたものは興味がないと、なかなか手に取るには至りませんよね。

妊婦検診の時などに、医師から葉酸摂取のアドバイスを受けれるといいのですが、アドバイスがなかったら知らないまま妊娠期間を過ごすことになります。

妊活中の人ですと、不妊治療でもしていない限りは、産婦人科に出向くことがほとんどないと考えられ、葉酸の情報を得る機会に触れることもできないということになってしまうのです。

 

厚生労働省のサイトには、葉酸についての情報がいくつか表記されてはいるのですが、妊活中や妊娠中の女性が妊娠に関する情報を得たいと思った時、厚生労働省のホームページを訪れるかというと決してそうではありません。

もし訪れたとしても葉酸の必要性に関する情報へとたどり着けるかというとそうではないでしょう。

上記のような機関に、電話などで相談するなんてことは、もっと思いつかないでしょう。

このように、国には葉酸が必要だとする情報や知識があるにもかかわらず、必要とする方にその情報がスムーズに伝わらないのが今の日本の現状となっているのです。

 

 

妊婦さんでも葉酸を積極的に摂取したという人は37%程度

実際、国立健康・栄養研究所が行ったインターネット調査では、葉酸を妊娠前から意識的に摂取した人は、全体の37.3%であり、半分以下という結果が出ています。

 

葉酸を妊娠前に意図的に摂取したものは461人(37.3%)、妊娠中に摂取したものは1,053人(85.2%)であった。摂取者は妊娠1ヶ月から増え始め2~3ヶ月が最多であった。

(中略)

妊娠3ヶ月までのfolic acid摂取群では、妊娠前に葉酸を意識的に摂取した理由として、「食事だけでは足らないと思ったから」「新聞・雑誌で読んだから」、「インターネットで見たから」の選択者が多く、非摂取群では「なんとなく」が多かった。

参考妊婦における神経管閉鎖障害リスク低減のための folic acid 摂取行動に関する全国インターネット調査

 

このように、葉酸を妊娠前から摂取していた人は、摂取のきっかけを

  • 食事だけでは足りないと思った
  • 雑誌や新聞、インターネットで必要性を知った

と答えた人が多く、医療保険関係者から勧められた人は、全体の約15%しかいなかったとの結果も出ているのです。

 

これらの葉酸摂取のきっかけでは、医師や薬剤師などに勧められたからという理由も含まれているのですが、妊娠前では10%と非常に少ないことがわかっており、この論文においてもそのことを指摘しています。

そのため、この論文ではより専門的な機関による、早い段階からの正しい情報提供が必要だとも述べられているのです。

 

このインターネット調査は、あくまでも妊婦を対象とした調査のため、妊活女性やこれから妊娠を希望する可能性のある女性などは含まれてはいません。医療機関などにかかる機会の少ないこのような女性たちは、よりこうした情報に触れる機会が少なく、葉酸の必要性が周知されていないことが、よくわかるかと思います。

 

このように、現在の日本の方法では、葉酸の必要性の周知に漏れがあるのが現状です。このままでは、医療保険関係者までだけが情報を知り、本来情報を一番必要としている妊活中の人や、妊婦さんには伝わらないままになってしまいます。

 

母子手帳には摂取について記載があるけれど

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妊娠すると、どのような妊婦さんであってもある時期になると母子手帳が母子手帳もらえます。

厚生労働省は、2002年度から使用される母子健康手帳に対して「妊産婦の葉酸摂取に関する記載」を、任意記載事項として追加することを決定しました。

 

実際、母子手帳の中にも、このように葉酸の摂取について表記がされています。

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上記の画像は、札幌市で発行された2010年度版の母子手帳の中の、葉酸に関する表記になります。

 

葉酸の必要性や説明が浅く内容が不十分

ここには、「二分脊椎などの神経管閉鎖障害の発生を減らすためには、妊娠前から妊娠初期お葉酸の摂取が重要であることが知られています」などと書かれています。ほかにも、どのような食材から摂れるのかなどがざっくりと表記されている感じです。

この表記自体は、「任意記載事項」となっており、各自治体や市町村で記載するかどうかは任意で、内容についても自由に決めることができることとされています。

多くの自治体では、現時点では表記されているようですが、もし記載しないと決めた市町村に住んでいたとしたら、母子手帳からこの情報を得ることができないということになります。

 

多くは、「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のために」との項目に「二分脊椎などの神経管閉鎖障害の発生を減らすためには、葉酸の摂取が重要であることが知られています。葉酸は、ほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や、いちご、納豆など、身近な食品に多く含まれています。」というような趣旨のことが書かれているようです。

しかし、1日の必要量や妊活中の摂取の必要性についてまでは、詳しく書かれていないことが多いようです。

これでは、多くの妊婦さんが重要性や必要性に気付けず、読み流してしまう可能性もあるのではないかと思います。

 

母子手帳交付の時期と必要となる時期がマッチしない

また、母子手帳は、妊娠が分かってすぐに交付されるというものではなく、胎嚢と胎児の心拍が確認できる妊娠 8週以降に受け取ることができるようになる自治体がほとんどです。(地域によってはすぐに発行してもらえるところもあるようです)

ということは、これを読む時には、すでに妊活期や、重要な妊娠超初期がすでに過ぎてしまっていることになり、本来葉酸摂取をした方が良いとされる時期はとうに過ぎてしまっていることになるのです。

このように、記載がされていない恐れがある上に、母子手帳をもらう時期と、葉酸を必要としている時期にズレがあり、葉酸が必要とされる時期に、確実に的確な情報を届けることができないというのが、今の日本の現状です。ですから、母子手帳などの狭い範囲だけでなく、広い範囲で、妊娠の有無、可能性や希望の有無とは関係なく、多くの人に、葉酸の必要性を知ってもらうことが重要となるのです。

 

このことを受け、「日本二分脊椎症協会」では、母子手帳をもらってからでは手遅れであることを懸念し、母子手帳をもらう前の段階の「学校教育の場」で、葉酸摂取の必要性を、繰り返し提供してほしいと訴えています。

日本では、このように葉酸の必要性や周知の徹底に遅れがあるのが現状ですが、早くから葉酸の摂取を推奨していた海外では、さまざまな工夫がされており、多くの女性が葉酸の必要性について認識しているといいます。果たして、海外ではどのようにしているのでしょうか?

 

 

 

海外では葉酸の周知や普及はどのように対応しているの?

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日本国内で葉酸の必要性が訴えられるようになったのはつい最近のことですが、諸外国ではそれ以前から妊娠の可能性がある女性に対する葉酸の必要性はかねがね訴えられてきていました。

1991年に、イギリス医科学研究所では、「1日400μgの葉酸摂取で、神経管欠損症の72%が予防可能である」と報告しました。

それを受け、アメリカでは、1992年に「CDC(アメリカ疾病予防管理センター)」から、妊娠する可能性のあるすべての女性に、葉酸の摂取をするよう、勧告をだしたのです。

日本の葉酸摂取の推奨が始められたのが2002年ですから、約10年も対策に遅れを取っています。

では、早くから葉酸推奨に取り組んでいた海外では、現在ではどのように葉酸推奨をサポートしているのでしょう?

 

イギリス

NHS(国民保健サービス)のGP(総合診療医)のところに行けば、無料の葉酸サプリメントを処方。

 

アメリカ

1998年1月から、パン・スパゲッティー・マカロニ・米など、穀類100gに葉酸140μgを添加するよう、法律で義務付け。

 

ドイツ

妊娠中及び授乳中の女性には600μgの葉酸を推奨し、ドイツ栄養協会では、特定のベーカリー粉(家庭用を除く)に100g当たり150μgの葉酸を添加するよう提案。

 

カナダ

1998年、さまざまな穀類製品に対して葉酸添加を義務付け。

 

フランス

フランス食品衛生安全庁(AFSSA)が、小麦粉に葉酸とビタミンB12を並行して添加するよう推奨。また、妊婦検診にて、担当医に葉酸サプリメントの処方箋を書いてもらえる。

 

オーストラリア

2009年、製パン用小麦粉に葉酸を強化すること、パン製造に用いる塩にも葉酸を添加することが義務化。

 

アイルランド

2006年、アイルランド食品安全庁(FSAI)は、パンに対する葉酸強化義務付けに関する勧告案を公表。

 

 

などなど…どの国においても、葉酸の必要性をただ訴えるだけではなく、容易に摂取ができるような対策がされていることが良くわかりますよね?パンの中に葉酸を加えることが義務化されているなどの、徹底ぶりがうかがえます。

また、上に挙げた国だけでなく、世界82カ国で、葉酸の食品添加が義務付けられているのです。

 

海外のように、パンや小麦粉、穀物に葉酸を添加してもらえれば、葉酸の必要性を知らなかったとしても、自然と摂取することができますよね。妊娠の有無、希望の有無、可能性の有無にかかわらず、知らぬ間に葉酸を摂取できる素晴らしいシステムです。

このような取り組みから、国際先天異常監視研究機構(ICBDSR)の報告では、アイルランド、カナダ、アメリカ、オーストラリアなどは、神経管閉鎖障害の赤ちゃんは減少の傾向にあります。しかし、我が日本では、まだまだ葉酸の必要性の周知が低く、穀物への葉酸の添加が義務化していません。

こうした背景も関係してか、日本では増加の傾向があるというデータも出ています。

 

 

まだまだ、周知不足感が否めない現在の日本ですが、それでも少しづつ葉酸の摂取の必要性の認知度を向上しようと、専門医らが働きかけている最中だといいます。より早く、多くの方が葉酸の必要性を認識できるような状況づくりをしてほしいなと思います。

ちなみに、ある国では結婚をした女性に、葉酸のサプリメントをプレゼントする習慣のあるところもあるようです。日本でも妊娠された方に、葉酸のサプリメントをプレゼントしたり、妊娠を計画されているお友達に、葉酸の必要性を伝えられるような習慣ができると素敵ですよね。

 

 

まとめ

いかがでしたか?

現在の日本では、厚生労働省が、妊娠する可能性のある女性に対して
葉酸の摂取を推奨しているものの、残念ながら広く周知はされていません。

母子手帳にも葉酸の必要性を記載してはいますが、任意記載事項なので地域によって差があります。また、母子手帳の配布がほとんどが妊娠8週以降ということから、妊活期や、重要な妊娠超初期とは大きくズレがあり、葉酸が必要とされる時期に、的確な情報を届けることができないのが現状です。

 

海外では、葉酸を食品に添加することを義務付けたり、無料で葉酸を処方するところもあり、実際に神経管閉鎖障害の赤ちゃんは減少の傾向にあります。しかし、葉酸の食品添加が義務付けのない日本では、増加の道をたどっています。

今の日本では、食品から葉酸を摂取するのはむずかしく、
葉酸の必要性が周知されていないのが現状なのです。

妊娠してから葉酸の必要性を知るような状況ではなく、
もっと早くにこの情報が伝わるような世の中になってくれたらなと願います。

これからの日本の変化に期待したいところですね!

 

  • この記事を書いた人
グミちゃん

グミちゃん

プロフィール詳細 2013年1年間の妊活期間(通院も含む)を経て自然妊娠→娘を出産。 現在、38歳にて二人目妊活に奮闘中。2017年10月無事二人目妊娠確定しました。 このサイトでは、娘を妊娠するまでに学んだことや感じた事、妊活に必要な情報などをまとめています。  

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